行間に学ぶ喜び 八幡西区 自主夜間中学が文集 講師と「ハルモニ」ら温か交流

(写真キャプション)自主夜間中学「青春学校」の「卒業文集」。13集を数えた


戦後の混乱や貧困などで小・中学に通えなかった在日コリアンや日本人のお年寄りらが日本語の読み書きや各教科を学ぶ、八幡西区穴生地区の自主夜間中学が、修了記念文集を作った。学ぶ喜び、ボランティアとのほほ笑ましい交流ぶりが行間からにじみ出ている。


1994年5月、同区の穴生市民センターに開設された「青春学校」と、穴生小を利用している「穴生・中学校夜間学級」で、計週5日開かれている。両校で学んでいる人も多く、2006年度は約20人が通った。北九州市立大の教授、学生や小中学の現職・退職教師、主婦らがボランティアで運営している。


文集は第13集を数える。何年も通い続けているお年寄りもいて、文章からは学習の成果がのぞく。お年寄りとの「学び合い」に感謝するスタッフの寄稿もあり、1人は「ハルモニ(おばあさん)の笑顔に日々、どれだけ救われているか分からない。『幸せを感じられる学校』であり続けたい」とつづった。


新設のコーナー「1枚の写真から」では、一人一人が思い出の写真に短い文章を添え、それぞれの人生が垣間見える。全体に温かい読後感のある文集となっている。


B5判、138ページ。問い合わせ先は、穴生市民センター=093(641)6026。

=2007/04/03付 西日本新聞朝刊=

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/kitakyushu/20070403/20070403_001.shtml