修了式:高齢者ら16人、決意新た−−小倉南区城南中「夜間学級」 /福岡


戦争や家庭の事情で義務教育を終えられなかった高齢者らが通う北九州市立城南中の「夜間学級」(小倉南区)で23日、修了式が開かれ、スタッフの川村公子代表が生徒16人に修了証書を手渡した。


夜間学級には現役・退職教師らでつくるボランティアのスタッフ陣が28人在籍。実際の中学校と同じ科目を履修する。授業は週5日、年間238時間と本格的で、中学生に交じって文化祭にも参加している。


式では生徒一人一人が1年間の感想を発表。昨夏、韓国への修学旅行に参加した小倉北区の藤田ミツエさん(76)が「パスポートの申請書に自分で字が書けた時の喜びは忘れられない。今後も一生懸命勉強します。死んだ主人にもここに来て学べと言いたい」と話すと、感激のあまりすすり泣くスタッフもいた。


市内では穴生小(八幡西区)にも夜間学級があり、市は両学級に無償で教室を提供。05年度からは年間100万円ずつ経費を補助している。東京都などには公立の夜間中学もある。【宮本尚慶】

〔北九州版〕

毎日新聞 2007年3月25日

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2007/03/20070325ddlk40040064000c.html