西日本新聞

青春学校21人が修了 在日コリアンら 日本語読み書き学ぶ 八幡西区 2006.03.18


貧しさや家庭の事情などで小中学校に通えなかった在日コリアンや日本人が日本語の読み書きを学ぶ「青春学校」の本年度修了式が十六日夜、八幡西区鷹の巣の穴生市民センターであった。


青春学校に通う多くは、戦前、戦時中に朝鮮半島から強制連行されるなどして日本に来た六十代から八十代の在日一世や二世で現在二十一人。「あらためて学びたい」との要望に応えようと、北九州市立大の教授らが呼び掛け人となって、十二年前に始まった。


同校の授業は毎週木曜日午後七時から二時間ほど。生徒たちはボランティアの同大学生らから日本語の読み書きを学ぶ一方で、学生に韓国語や民謡を教え、互いに学ぶ教室を目指している。


式では、同校代表である同大学の稲月正教授が「普通の学校と違い、この学校は永遠に終わりません。来年度も勉強していきましょう」とあいさつ。出席した修了生は担当のボランティアから修了証と一年間の学習成果である作文集を受け取った。その後、ささやかな宴が開かれると、一年間の思い出話に花が咲いた。在日二世のハイ東先さん(71)=八幡西区=は「ここで百人以上の人と出会いました。学校に通うことが私の青春です」と話していた。

http://www.nishinippon.co.jp/news/World/Asia/hangryu/report/bn/bn2006_03.html